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無意識はカーテンの背後にいる人間を見ている。 [心理学]

凡そ1880~1910年に、「解離」状態(幾つかの心的過程が当人の意識状態乃至通常の日常的人格から離れてしまった状態)に多大な関心が寄せられた。

軽度の解離では、世界が「夢の中のような」「非現実的な」状態と化すが、これはありふれたもので、殆どの人がそれに類した経験は持っていよう。

原因としては、インフルエンザやアルコールを含むドラッグが挙げられようが、これによって解離状態中及びそれ以降の記憶が部分的に、もしくは全面的に失われることもある。


稀なケースでは、多重人格障害に陥ることもあり、1人の人間の内に2人或はそれ以上の人格が出現(今日では「解離性同一性障害」に分類)することもある。

フランスの哲学者で医師であったピエール・ジャネは、解離を病理状態として記述し研究した最初の人である。

1880~1890年初期に掛けて、ジャネはパリのサリベトリエール病院に勤務し、「ヒステリー」に苦しむ患者の治療に当り、極端な症状を示した幾人かの女性患者の症例研究も公刊している。


例えば「ルーシー」は普段は穏やかだが、突然興奮して泣き叫び、これと言った理由も見当たらないのに怯え、彼女の中には3人の異なった人格があったようで、ジャネはそれを「ルーシー1」「ルーシー2」「ルーシー3」と名付け、それらの間での交代は大抵は突然であったが、取分け催眠状態において顕著に認められた。

ルーシー1は「自分自身の」記憶しか持たず、その点はルーシー2も同様だったが、ルーシー3は、7才のある休日に、カーテンの陰に隠れていた2人の男に脅されたというトラウマ的な経験を思い起すことさえできた。

ジャネの結論によれば、この幼児期のトラウマこそが、彼女の分裂の原因だ。


『心理学自動症』における記述によるなら、「恐怖の状態に自己の身体を保つことが、恐怖の感情を感じる事であり、この状態が下意識的な観念によって決定されているとしたら、患者は何故そんな風に感じているかも解らない侭に、自身の意識の中にこの感情だけを持ち続けるだろう」。

恐怖を抱きつつ、「どうにも私には訳が分らないけど…」とルーシーは言うかも知れない。

ジャネに言わせれば、「無意識はその夢を持っている。それはカーテンの背後に居る人間を見ており、身体を恐怖に保つ」と、自身の考えでは、トラウマ的出来事ストレスは、そうした体質を持った人であれば誰にでも解離の原因になり得るとジャネは付け加えている。


ジャネは、没個性的で異常と思われる行動の背後にあるはずの心の一部を、「下意識」として記述した。

だが、ジグムント・フロイトは、この用語は大雑把に過ぎると考え、代わりに自身の患者の心的トラウマの源泉を「無意識」と命名した。

フロイトは、解離は普遍的な「自己防衛のメカニズム」だと言うジャネの考えをも自分なりに展開した。


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